A4縦1枚 要約版
1. 市場規模と年成長率(日本)
- 介護保険の総費用(給付+自己負担)は2023年度:11.51兆円で過去最多。給付費は制度開始以降、増加が続く。朝日新聞厚生労働省
- 将来見通し:政府・研究機関の試算は介護給付費の増勢を示しており、2040年にかけ構造的な伸長が想定される(社会保障将来見通し、医療・介護給付費推計など)。厚生労働省ESRI Japan
- 人材需要:必要介護職員は2026年度:約240万人/2040年度:約272万人へ増加見込み。厚生労働省+1
2. 主要プレイヤー(日本・抜粋)
- エクサウィザーズ(CareWiz/生成AI):2025/3期売上9,811百万円(連結)。介護記録・業務支援のAIも展開。Yahoo!ファイナンス
- NDソフトウェア(ほのぼのNEXT):2025期売上118.34億円。記録~請求までの基幹。プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES
- ケアコネクトジャパン(CAREKARTE):導入約19,000事業所。ケアカルテ
- Z-Works(LiveConnect):非装着センサー見守り、249施設/5,286床導入(23/4時点)。介護支援システム – ライブコネクト
- SOMPOケア:3か月後の介護状態をAIで予測する仕組みを開発・運用へ。損保ホールディングス
3. 現在の課題(日本)
- 個人情報保護:介護記録等は要配慮個人情報。第三者提供のオプトアウトは不可。同意取得や安全管理が必須。警察庁+1
- ガバナンス:行政向け生成AI調達・利活用ガイドライン(DS-920)、経産省AI事業者ガイドライン等への整合。デジタル庁+1経済産業省
- 現場実装:ハルシネーション対策/説明責任/既存フロー(記録→請求、LIFE)との統合がボトルネック。厚生労働省
4. 将来展望(日本の動き・注目領域)
- 補助金:介護ロボ・ICT等の「介護テクノロジー導入支援事業」を継続(2025年度:基金内97億円計上)。厚生労働省+1
- データ活用:LIFEによる科学的介護データの利活用が前提に。厚生労働省
- 注目技術:音声→記録→請求の自動化、非装着見守り×マルチモーダルAI、オンデバイスLLMなど(コストとプライバシーの両立)。
詳細版(日本限定・箇条書き)
1. 市場規模と年成長率(日本)
- 規模感の現状:2023年度の介護費用(給付+自己負担)11.51兆円。前年度比+2.9%(報道:厚労省発表に基づく)。朝日新聞
- 推移・見通し:公的見通しは、2040年に向け医療・介護給付費の増加を想定(複数政府資料)。厚生労働省ESRI Japan
- 民間推計(参考):介護関連製品・サービス市場は2030年に1兆0944億円(2019年比+35.2%)の予測も(範囲が限定的なため参考値)。fuji-keizai.co.jp
2. 主要プレイヤー(企業名・サービス概要・規模指標)
- エクサウィザーズ:CareWiz等。連結売上9,811百万円(2025/3期)。Yahoo!ファイナンス
- NDソフトウェア:ほのぼのNEXT/AIケアプラン(要介護度将来予測)。売上118.34億円。プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMESndsoft.jp
- ケアコネクトジャパン:CAREKARTE、約19,000事業所で稼働。ケアカルテ
- Z-Works:LiveConnect(非装着センサー見守り)、249施設/5,286床導入。介護支援システム – ライブコネクト
- SOMPOケア:介護状態の予測AIを施設運営へ適用(試験運用公表)。損保ホールディングス
※「シェア」は公的統計が未整備なため、売上・導入数等の公開指標を代替指標として比較。
3. 現在の課題(規制・倫理・技術)
- 個人情報・同意:介護記録は要配慮個人情報。本人同意の取得、オプトアウト提供不可、漏えい時の適切な報告が必要。警察庁厚生労働省
- ガバナンス:
- 現場統合:音声入力→記録→請求、LIFE連携までのワークフロー統合が難所。厚生労働省
- 人材:2026年240万人/2040年272万人の必要数。AIで業務負担軽減・定着促進が急務。厚生労働省
4. 将来展望(注目技術・日本の動き)
- 短期のROI領域:
- 記録→請求の自動化(音声起点、生成AI+RPA)。
- 非装着見守り×行動解析(転倒・離床の予兆)。Z-Works等の実績が参考。介護支援システム – ライブコネクト
- 政策・制度:
- 技術トレンド(日本での実装観点):
- オンデバイスLLM/エッジ処理で推論コストとプライバシーを両立。
- 生成AIの説明責任・監査証跡(DS-920の記録管理に準拠)。デジタル庁
すぐ使える実行アクション(日本の制度前提)
- PoC#1:音声→記録→請求の自動化
KPI:記録時間/人日、返戻率、記録漏れ率。補助金のICT枠対象になり得る。厚生労働省 - PoC#2:夜間見守りの非装着化
KPI:転倒・離床事故率、夜間巡回回数、職員満足度。介護支援システム – ライブコネクト - データ#1:LIFE入力品質
KPI:欠測・不整合件数、フィードバック活用件数。厚生労働省 - ガバナンス#1:用途×リスク台帳
根拠:DS-920、経産省AIガイドライン、PPCの要配慮個人情報。デジタル庁経済産業省警察庁 - 人材#1:AIスーパーユーザー育成
介護福祉士×ITのペアで運用ルールと教育コンテンツを内製。
参考(日本限定・比較表)
区分 | 指標 | 最新値/要点 | 出典 |
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介護費用(総額) | 2023年度 | 11.51兆円 | 朝日新聞 |
介護職員の必要数 | 2026 / 2040 | 約240万人 / 約272万人 | 厚生労働省 |
補助金 | 2025年度(当初) | 介護テクノロジー導入支援:97億円(基金内) | 厚生労働省 |
データ基盤 | LIFE | 科学的介護の運用基盤(マニュアル・手引き公表) | 厚生労働省 |
主要企業(例) | 売上/導入 | ExaWizards:9811百万円(25/3)/CAREKARTE:約1.9万事業所 | Yahoo!ファイナンスケアカルテ |
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